業界研究 ゲーム・アミューズメント
人を楽しませる施設・サービスを提供する娯楽産業
業界トピックス
●ハードメーカーが次世代ゲーム機でアプリゲームに勝負を挑む
日本最大のゲーム展示会、東京ゲームショウ。2013年はソニー・コンピュータエンタテインメントと米マイクロソフトが、2013年に投入した(国内は2014年発売予定)新型家庭用ゲーム機を国内で初めて一般展示した。ソニーの「プレイステーション(PS)4」はスマートフォンやSNSとの連携、マイクロソフトの「エックスボックス ワン(Xbox One)」はコントローラを用いずに操作できることが売り。ゲーム専用機がスマートフォンに押される中、次世代機の投入で巻き返しを図る構えを見せている。任天堂は今回は出店していないが、スマートフォン向けゲームアプリ「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」の大ヒットで知られるガンホー・オンライン・エンターテイメントが任天堂の携帯ゲーム機「ニンテンドー3DS」向けの新作ゲーム「パズドラZ」の試遊コーナーを設け、話題を呼んだ。
●多様化するテーマパーク・レジャー施設の集客策
テーマパークやレジャー施設では、多様化する消費者のニーズをとらえ、新規顧客やリピーターを増やすためのさまざまな施策を行っている。中でも、農業や仕事、料理などを体験できる体験型テーマパークや、動物の固有動作を見せる行動展示型の動物園・水族館は、従来にないサービスの提供で集客アップにつなげた好例。最近ではスマートフォンなどの端末を取り入れ、GPS情報を用いた園内案内やAR(拡張現実。カメラに映し出された物体の情報をリアルタイムに表示する技術)による動植物の情報提供など、新しい楽しみ方を提案する動物園や水族館も増えている。
業界キーワード
●ODS
Other Digital Stuffの略。映画館で上映される映画以外の映像作品のことで、非映画デジタルコンテンツとも呼ばれる。シネマコンプレックスの増加と、大手映画館でほぼ完了したデジタル対応を受け、広がりを見せている。分野は音楽ライブやスポーツ、舞台など幅広く、コアなファンがいる作品を、館数を絞り期間限定で公開することで集客力を高めている。
●デジタルシネマ
高画質のデジタルビデオカメラで撮影し、編集、配給、上映まですべてデジタルデータで行う映画。従来のフィルム式映画に比べ高画質で低コストという利点があるが、上映には旧来のアナログ設備からデジタル設備への入れ替えが必要となる。デジタルシネマへの移行が急速に進む中、経営体力のない小規模映画館が閉館に踏み切るケースが相次いでいる。
●コンプガチャ
コンプリートガチャの略。「ガチャ」と呼ばれる電子くじによって特定のアイテムを複数揃えることで、稀少アイテムを入手できるソーシャルゲームの仕組みの1つ。ユーザーは欲しいアイテムが当たるまで繰り返しガチャを使うことになり、結果、グリー、ディー・エヌ・エーによる未成年への高額請求が多発。過剰に射幸心をあおるとして社会問題に発展した。その後もディー・エヌ・エーが海外市場を中心に好調を維持する一方で、グリーは業績悪化に苦しんでいる。
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