業界勢力図  ファッション・アパレル

ファッション・アパレル ~ 国内の競争激化で各社とも海外展開を加速

ファッション・アパレル業界売上高ランキング&対前期比

1 ファーストリテイリング 9,286億円 増加

2 しまむら 4,920億円 横ばい

3 ワールド 3,364億円 横ばい

4 オンワードHD 2,583億円 やや増加

5 青山商事 2,124億円 やや増加

※ファーストリテイリングは2012年8月期の売上高

(数字は2012年度の実績。有価証券報告書に基づき作成)

 

主要企業の最新動向&トピックス

1位 ファーストリテイリング

日本を代表するSPAブランド「ユニクロ」「ジーユー」を展開。フリースやヒートテックなど、素材メーカーと共同開発した高機能商品でヒットを飛ばす。ファッションブランドの「セオリー」「コントワー・デ・コトニエ」「プリンセスタム・タム」を子会社化するなど、M&Aに積極的。海外事業では、ニューヨーク、ロンドン、パリなど世界の主要都市に旗艦店を設け、近年はアジア出店の加速で収益を拡大。海外ユニクロ事業の売上高は全体の20%を超えるまでに成長している。

 

2位 しまむら

婦人服を軸に郊外型の低価格衣料品チェーン「ファッションセンターしまむら」を全国展開し、グループ店舗総数は1800店超。衣料品のほかに靴も取り揃えた「Avail」、ベビー・子ども用品の「バースデイ」、若い女性をターゲットにしたインテリア業態の「シャンブル」など、さまざまな業態を手がける。ビジネスモデルは製造を行わない仕入れ型。近年は都市部への出店を強化している。台湾展開が軌道に乗ったのを機に、2012年に中国初出店を果たした。2013年9月時点の海外店舗数は36店舗。

 

3位 ワールド

婦人服、紳士服、子ども服、服飾雑貨の企画・製造・販売を手がける総合アパレルメーカー。1993年にSPA主体のビジネスモデルへと転換を図り、多ブランド戦略で幅広い年齢層の取り込みに成功。全国の百貨店やファッションビルで「UNTITLED」「INDEX」などのブランドを展開し、若年女性向けのアパレル販売を中心に売上を伸ばしている。2010年にディー・エヌ・エーと業務提携し、アパレル専門の仕入れサイトを開設。2011年には、テキスタイル産地の企画・開発・販売機能を強化するため、毛織物染色大手のソトーと共同出資会社を設立している。海外では、中国に現地子会社の統括会社ワールドアジアマネジメントを設立し、同国での経営管理体制を強化。

 

4位 オンワードホールディングス

百貨店を中心に「組曲」「23区」などを展開する総合アパレルメーカー。多彩な海外ライセンスが強みで、買収ブランドに「ジル・サンダー」「ジョセフ」などがある。中国、台湾、韓国などアジアで店舗網を拡大中。2012年に20~30代向けのレディスファッションブランドを展開するバーズグループ3社を子会社化。駅ビルやファッションビルに強みを持ち、海外での生産ノウハウもある同社の買収で、販路拡大や生産体制の強化を図っている。

 

5位 青山商事

紳士服トップ。スーツ販売数世界一。紳士服専門チェーン「洋服の青山」を全国展開し、中国、台湾にも出店。若年層向けのSPAブランド「ザ・スーツカンパニー」、セレクトショップ「ユニバーサルランゲージ」も手がける。郊外型店舗を中心とするが、都心部への出店も強化しており、2012年に駅ビルやファッションビル向けの新業態「ブルー エ グリージオ バイ ユニバーサルランゲージ」の出店を開始。2011年には米国のファストファッションブランド「アメリカンイーグルアウトフィッターズ」のフランチャイズ展開を開始している。

 

このほか、TSIホールディングス(ナチュラルビューティー)、三陽商会(バーバリー)、イトキン(ミッシェル・クラン)などの総合アパレルメーカー、ポイント(ローリーズファーム)、パル(チャオパニック)、クロスカンパニー(アースミュージック&エコロジー)などのSPA型アパレルがある。その他、紳士服、ジーンズカジュアル、下着・インナー、ベビー・子供服、セレクトショップ、カタログ・ネット通販など、幅広い分野で多数の企業がしのぎを削っている。

 

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