業界研究 通信・インターネット
「もっと便利に、もっと速く」を実現する生活インフラ
業界トピックス
●高速通信「LTE」で競争が本格化
「LTE」は、スマートフォンの普及によるデータ通信量の増大を受け、通信各社が力を入れている高速データ通信の新規格。中でも注目を集めているのが、「プラチナバンド」と呼ばれる周波数帯域を使用した「プラチナLTE」だ。2013年には、新型iPhone の5s/5cが新たにプラチナバンドの1つである800MHz(メガヘルツ)帯に対応。KDDI(au)とソフトバンクの2社に加えて、NTTドコモも同端末の販売に参入したことから、競争は一層激しさを増している。800MHz(メガヘルツ)帯に対応した基地局を多数有するNTTドコモとKDDI(au)がサービスを展開する中、ソフトバンクは2014年から900MHz帯での参入を予定。同じ端末を扱うだけに、3社はLTEサービスを差別化のポイントとして、カバーエリアの広さ、つながりやすさ、高速化を競い、基地局の増設を急ピッチで進めている。
●普及が進むFacebook、急成長のLINE
2011年3月に発生した東日本大震災では、多くの人がTwitterやmixi、FacebookなどのSNSを安否確認や情報伝達の手段として活用。政府や企業でSNSを見直す機運が高まった。中でもFacebookは実名登録制であることから安否確認に役立ち、情報の信頼性も高いとして、会員数が急速に拡大。震災前は200万人程度にすぎなかった推定会員数が、2013年6月末には2100万人にまで拡大している。一方、NHN Japanが運営するスマートフォン向けの無料通話・メールアプリ「LINE」の躍進も目覚ましい。SNSとは一線を画する方針で急成長を遂げたが、新しくSNS機能を追加したり、PC版・タブレット用ブラウザ版を開始するなど、一層の拡大を狙い進化を図っている。