業界勢力図  証券

証券 ~ アベノミクスによる株式相場の活況で各社とも業績回復

証券業界営業収益ランキング&対前期比

1 野村HD 2兆0,799億円 増加
2 大和証券グループ本社 5,254億円 大幅増
3 三菱UFJ証券HD 3,505億円 増加
4 みずほ証券 3,316億円 大幅増
5 SMBC日興証券 2,966億円 増加

(数字は2012年度の実績。有価証券報告書に基づき作成)

 

主要企業の最新動向&トピックス

1位 野村ホールディングス

野村證券、野村アセットマネジメント、野村信託銀行などを傘下に置く独立系証券最大手。2008年に経営破綻した米リーマン・ブラザーズから欧州・中東・アジア・太平洋部門の事業を継承し、海外での基盤を強化。翌2009年より「グローバル型社員」制度を導入し、人事面での国際化も進めている。M&Aビジネスでは企業へのアドバイザリー業務に加えて買収後の関連ビジネスにも注力しており、収益を拡大中。ネット取引の強化も行っている。2012年、公募増資3銘柄におけるインサイダー取引への組織ぐるみの関与が発覚、首脳の辞任で経営体制の刷新を図った。

 

2位 大和証券グループ本社

傘下に大和証券、大和投資信託委託、大和ネクスト銀行などを持つ。2009年に三井住友フィナンシャルグループとのホールセール(法人向け大口取引)事業での合弁を解消し、独立系証券会社として再出発。2012年には大和証券が大和証券キャピタル・マーケッツを吸収合併し、リテール(個人向け小口取引)とホールセールを一本化している。2012年、大和証券(旧・大和証券キャピタル・マーケッツ)が公募増資1銘柄のインサイダー取引につながる情報漏えいで摘発された。近年は香港を拠点にアジア戦略を強化しているほか、ネット証券事業にも注力。

 

3位 三菱UFJ証券ホールディングス

三菱UFJフィナンシャル・グループ傘下。2010年に三菱UFJ証券からの事業分割により発足。米金融大手モルガン・スタンレーとの合弁2社(三菱UFJモルガン・スタンレー証券、モルガン・スタンレー MUFG証券)、国際投信投資顧問などを統括している。2011年より海外体制を強化中。

 

4位 みずほ証券

みずほフィナンシャルグループ傘下。2009年にホールセール専業の旧みずほ証券が、ホールセール、リテール双方を手がける新光証券と合併して誕生した。合併前はホールセールに特化していたため、本社・本店のみの構成だったが、合併後は旧新光証券の店舗を営業拠点として活用している。2011年にみずほコーポレート銀行の完全子会社となり、2013年に同グループのみずほインベスターズ証券と合併した。欧米での事業展開で先行しており、近年はアジア新興国市場の開拓を推進している。

 

5位 SMBC日興証券

三井住友銀行の完全子会社。2009年、三井住友フィナンシャルグループがシティグループから旧日興コーディアル証券(リテール専業)の全事業と、日興シティグループ証券(ホールセール専業)の一部事業を買収・統合したことにより、総合証券会社として再スタート。2011年4月に現社名へ変更した。統合を機に海外事業の拡充を積極的に行っており、国内ではネット証券事業も拡大中。2012年、公募増資などにまつわる数銘柄のインサイダー取引への関与が発覚した。

 

ネット専業証券には、SBI証券(SBIホールディングス)、楽天証券(楽天)、松井証券、マネックスグループ(オリックス)、カブドットコム証券 (三菱東京UFJ銀行系列)、GMOクリック証券(GMOインターネット)などがある。

 

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