業界研究 旅行・ホテル
人々の好奇心を満たし、癒しを与える「おもてなし」産業
業界キーワード
●ダイナミックパッケージ
利用者が目的地や日程などの条件を入力すると、旅行会社のシステムが自動的に航空券や宿泊先の組み合わせを作成・提示する旅行商品。利用者は提示された選択肢の中から自分の希望に近い旅行プランを選択し、予約申し込みから支払いまでのすべての手続きをネット上で行うことができる。欧米ではすでに一般化しており、近年は日本でもダイナミックパッケージを扱う旅行サイトが増えている。
●リブランド
既存ホテルが国際的なホテルチェーンなどと契約して改装を施し、ブランド変更を行うこと。リブランドによってブランドイメージを一新することで、顧客の増加が見込める。
●ユニバーサルツーリズム
年齢や障害の有無にかかわらず、すべての人が気兼ねなく参加できるように開発された旅行のこと。高齢者や障害者も参加できる「バリアフリー旅行」の一歩先を行く概念。観光庁が地方自治体やNPOなどの協力の下、地域の受け入れ体制の強化や、旅行商品の開発・普及のための取り組みを実施し、普及・促進を目指している。
●観光立国実現に向けたアクション・プログラム
訪日外国人旅行者数を2020年までに年間2000万人、2030年までに年間3000万人とするための施策。2013年に政府の観光立国推進閣僚会議が取りまとめた。日本ブランドの確立・発信、外国人へのビザ発給用件の緩和や入国審査の迅速化・円滑化、MICEの誘致などの施策が盛り込まれている。
●MICE(マイス)
Meeting(会議・研修・セミナー)、Incentive(招待・優待・視察)、Convention(大会・学会・国際会議)、Exhibition(展示会)の頭文字をとった造語で、ビジネス旅行の1つ。一度に大人数が動くことに加え、参加者の消費額も大きいことから、世界中で誘致活動が活発化している。日本でも政府や自治体、ホテル業界が誘致に力を入れている。
●医療ツーリズム
居住国以外の国で医療サービスを受けることを主目的とした海外旅行。タイや韓国などでは安価で質の高い医療を求めてやってくる外国人患者を積極的に受け入れている。日本では2010年より中国の富裕層をターゲットにした本格的な取り組みが始まっている。