業界勢力図  流通

コンビニ ~ 大手と中堅でチェーン間の格差が進行

コンビニ業界売上高ランキング&対前期比

1 セブン-イレブン・ジャパン 3兆5,084億円 やや増加

2 ローソン 1兆9,065億円 横ばい

3 ファミリーマート 1兆5,845億円 横ばい

4 サークルKサンクス 8,788億円 減少

5 ミニストップ 3,526億円 横ばい

※各社ともチェーン全店の売上高

(数字は2012年度の実績。有価証券報告書に基づき作成)

 

主要企業の最新動向&トピックス

1位 セブン-イレブン・ジャパン

セブン&アイ・ホールディングスの中核企業。セブン銀行のATM・金融サービス、クレジットカード決済、チケットぴあの店頭販売、店頭で受取ができるネット通販、住民票の写しや印鑑登録証明書を発行する行政サービスも手がける。PB(自主企画商品)「セブンプレミアム」の拡販、高齢者や女性向けの商品開発・食事配達サービスにも注力。2013年に導入した「淹れたてコーヒー」が好調。三井物産とパートナー関係にあるほか、京浜急行電鉄や北海道キヨスクと業務提携を結び、駅売店のセブン-イレブン店舗への転換を進めている。近年は国内で大量出店を実施しているほか、北米、タイ、台湾など海外での出店も加速中。

 

2位 ローソン

三菱商事傘下。「ローソン」のほか、健康志向の「ナチュラルローソン」、100円均一で生鮮品を扱う「ローソンストア100」なども展開。電子マネーやクレジットカードの導入にも力を入れている。東急電鉄と駅型コンビニ店舗の共同開発で提携関係にあるほか、マツモトキヨシと新業態店舗の開発・展開で業務提携を締結。2010年にはチケット事業のローソンHMVエンタテイメント(旧ローソンエンターメディア)と生鮮コンビニの九九プラスを完全子会社化した。2012年にはイオンとエンターテインメント分野で協業を開始したほか、らでぃっしゅぼーやと組み生鮮ネット宅配も開始。同年には店舗に太陽光発電システムを導入し、売電事業にも参入している。海外では中国、インドネシアを中心に出店を推進中。

 

3位 ファミリーマート

伊藤忠商事傘下。2010年にam/pmを統合し、全店の看板を「ファミリーマート」へ変更。オフィスビルや大型商業施設など立地環境に合わせた品揃えの「ファミマ!!」、西武鉄道駅構内の駅ナカコンビニ「TOMONY」などの新業態を積極的に展開。2012年にはドラッグストアチェーンのヒグチ産業と提携し、ドラッグストアを併設した「ファミリーマート+薬ヒグチ」を開業している。ツタヤのカルチュア・コンビニエンス・クラブのポイントサービスと連携した「ファミマTカード」など、異業種との提携によるクレジットカードや電子マネーの導入にも注力。韓国、台湾、タイなど海外出店を強化しており、2009年に海外店舗数が国内店舗数を上回った。

 

4位 サークルKサンクス

2004年にサークルKとサンクスが合併して誕生。中京地方ではサークルK、首都圏ではサンクスを主力とし、子会社で生鮮コンビニも展開。ポイント制の会員サービスと電子マネーとのポイント連携にも注力している。海外進出では他社に出遅れていたが、2013年に「サークルK」の1号店をマレーシアに出店し、3年間で300店舗への拡大を目指すとしている。 FC契約の中途解約を求めるサークルKサンクス最大のエリアフランチャイザー・CVSベイエリアに提訴していたが、2011年12月に和解が成立した。2012年にユニーの完全子会社となり、上場廃止。

 

5位 ミニストップ

関東・東海を中心に「ミニストップ」を展開。店内加工のファストフードに強く、イートインコーナーが好評を得ている。イオングループに属し、同社のPB「トップバリュ」を販売。同グループのドラッグストアと業務提携してコンビニとドラッグストアを融合させた新業態店舗「れこっず」を展開している。三菱商事との取引が多く、中堅コンビニの「スリーエフ」とは商品の共同開発を実施。中国やアジアを中心に海外店舗網を拡大している。

 

このほか、デイリーヤマザキ、セイコーマート、ココストア、スリーエフなどの中堅コンビニがある。

 

▶業界全体の動向については業界研究をチェック!

 


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