業界勢力図 流通
スーパー ~ 他業種との競争激化で苦戦が続く中、再編の動きが加速
スーパー業界売上高ランキング&対前期比
1 イオン 5兆6,853億円 やや増加
2 セブン&アイ・HD 4兆9,916億円 横ばい
3 ユニーグループ・HD 1兆0,302億円 横ばい
4 ダイエー 8,312億円 横ばい
5 ライフコーポレーション 5,199億円(連結決算開始年度のため前期比なし)
(数字は2012年度の実績。有価証券報告書に基づき作成)
主要企業の最新動向&トピックス
●1位 イオン
総合スーパー「イオン」、食品スーパー「マックスバリュ」、都市型小型食品スーパー「まいばすけっと」などを展開。傘下にショッピングセンター開発のイオンモール、イオン銀行などがあり、2011年にマルナカグループ(中国・四国地盤のスーパー)、2013年には食品スーパーのピーコックストア(現イオンマーケット)、総合スーパーのダイエーを子会社化している。食品スーパーのマルエツとは資本・業務提携を行っている。PB(自主企画商品)「トップバリュ」の拡販、ネットスーパー、アジアへの出店を強化中。2011年に子会社3社を統合し、既存店舗のジャスコ、サティの店名をイオンに統一した。
●2位 セブン&アイ・ホールディングス
コンビニ最大手のセブン-イレブン・ジャパンを核とする流通複合企業。総合スーパー「イトーヨーカ堂」「ヨークベニマル」、食品スーパー「ヨークマート」のほか、レストラン「デニーズ」、セブン銀行、そごう・西武百貨店などを傘下に収める。近年は大型ショッピングセンター「アリオ」、都市型小型食品スーパー「食品館」の展開や、「イトーヨーカ堂」のアジア出店を強化中。スーパー、コンビニ共通のPB「セブンプレミアム」を展開し、ネット通販や移動販売も拡大している。
●3位 ユニーグループ・ホールディングス
東海地方を地盤に総合スーパー「アピタ」「ユニー」「ピアゴ」などを展開。CDレンタル書店、コンビニ、アパレル、金融なども手がけ、2012年に傘下のサークルKサンクスを完全子会社化している。PBは、食品スーパーを運営するイズミヤ(大阪府)、フジ(愛媛県)と共同開発した「Style ONE」のほか、「Prime ONE」「毎得」を展開。持株会社への移行にともない、2013年2月にユニーから現社名へ変更した。
●4位 ダイエー
総合スーパー「ダイエー」を展開。産業再生機構の支援を経て、2006年より丸紅主導で経営再建に取り組んできたが、2013年、提携関係にあったイオンの子会社となった。PB はイオンの「トップバリュ」を展開。2011年に都市型小型食品スーパー「フーディアム」で出店を再開している。
●5位 ライフコーポレーション
共同仕入れ機構・ニチリウ(日本流通産業)グループ加盟企業。三菱商事の持分会社。近畿と首都圏を中心に総合スーパー「ライフ」を展開しており、ネット通販、ネットスーパーも手がける。PB は「スマイルライフ」のほか、2013年に食品スーパー運営のヤオコーと共同開発した「スターセレクト」を展開している。
このほか、百貨店が展開するスーパーや地域密着型スーパーなど多数。外資系スーパーには、西友への資本参加という形で日本に進出している米ウォルマート、ウェアハウス・クラブ(会員制倉庫型卸売小売)チェーンの米コストコなどがある。
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