業界勢力図　　商社

専門商社 ～ 競争激化で再編、事業差別化の動きが活発化

専門商社業界売上高ランキング＆対前期比

1　メディパルHD　2兆8,109億円　横ばい

2　アルフレッサHD　2兆3,875億円　横ばい

3　三菱食品　2兆3,118億円　やや増加

4  メタルワン　2兆3,057億円　やや減少

5  JFE商事　2兆0,115億円　横ばい

（数字は2012年度の実績。有価証券報告書、決算資料に基づき作成）

 

主要企業の最新動向＆トピックス

●1位　メディパルホールディングス

医薬品卸首位。2009年にメディセオ・パルタックホールディングスから社名変更。医療用・一般用医薬品、医療機器、日用品、化粧品、トイレタリーが主力。2012年5月、新薬の臨床試験受託のシミックと、オーファンドラッグ（希少疾病用医薬品）の製造販売を行う合弁会社「オーファンパシフィック」を設立し、医薬品開発事業へ参入。医薬品卸、日用品に次ぐ第3の柱への育成を目指している。

 

●2位　アルフレッサホールディングス

医薬品卸大手。医薬品製造も手がける。2003年に医薬品のアズウェルと福神が統合して設立。2007年に シーエス薬品、日本アクセスとの3社で一般用医薬品・食品卸事業で業務提携し、医薬品卸1位のメディパルホールディングスに次ぐ規模となった。主要な製薬メーカーと取引があり、全国をカバーする物流ネットワークを構築している。地方の医薬品卸との資本提携、業務提携、買収などにより、事業拡大を推進中。

 

●3位　三菱食品

三菱商事系の食品卸最大手。2011年から翌2012年にかけて菱食がフードサービスネットワーク、明治屋商事、サンエスの三菱系食品卸3社と統合、子会社を吸収合併して現社名に商号変更し、2兆円超の巨大企業となった。加工食品、酒類に強く、統合後は菓子部門を強化。2012年にはイオンの中国でのスーパーマーケット事業に参画している。

 

●4位　メタルワン

鉄鋼卸トップ。2003年に総合商社の三菱商事と双日の事業統合により発足。鉄鋼製品の供給・生産・加工・物流を手掛け、近年はインフラ、自動車部門を強化中。2011年に国内の営業拠点や子会社で展開している国内鋼管・配管機材事業を再編し、新設子会社のメタルワン鋼管へ統合。国内での事業拡大を目指すと共に、国内顧客企業の海外進出にも対応できる体制作りを行っている。2012年はロシア、韓国、メキシコに拠点を設立したほか、ベトナムの鋼材メーカーに資本参加。2013年にはオーストラリアの鉱山・鋼材メーカーを買収するなど、海外での事業拡大を推進している。

 

●5位　JFE商事

鉄鋼卸大手。JFEスチールグループの持株会社。2004年にJFE商事ホールディングスの傘下となったが、組織内再編により2012年4月にJFE商事ホールディングスを合併し、経営体制を刷新している。鉄鋼・鉄鋼材料・化学品などの仕入れ販売をはじめ、食品、半導体、不動産事業を展開。中国、東南アジア、インドなどで鋼材加工センターの新設、機能拡充を図っている。JFEスチールと共同でオーストラリアの原料炭の権益を取得するなど、資源ビジネスも展開中。

 

このほか、伊藤忠丸紅鉄鋼、阪和興業、日鐵商事（以上、鉄鋼）、岡谷綱機、ユアサ商事（以上、機械・半導体）、伊藤忠ネクサス、三愛石油（以上、燃料・エネルギー）、日本アクセス、国分（以上、食品）、Paltac、あらた（以上、日用品）、スズケン、東邦ホールディングス（以上、医薬品）、長瀬産業、稲畑産業（以上、化学）、東レインターナショナル、帝人フロンティア（以上、繊維）など多数。

 

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