ここが重要ポイント! 女性の就活
キャリアビジョンに合わせた企業・職種選びのポイント
ここでは、結婚、育児、出産と働くことを中心に、企業選び、職種選びのポイントを見ていこう。総合職希望の人も将来の選択肢は多い方がいいので、参考にしてほしい。
企業選びのチェックポイント
1 平均勤続年数
まず、いちばんはじめに確認してほしいのは、女性社員の「平均勤続年数」のデータだ。女性の正社員の勤続年数が長い企業は、当然、出産・育児後の復帰が多いことになる。また、女性役員や女性管理職の数や割合も、その方々が結婚や育児を経験しているのであれば参考になるだろう。
2 それぞれの職種コースでの女性の数と割合
女性がどういった立場でどれだけ活躍できるのかを探るのにわかりやすい指標。この場合、職種コースによってどのような仕事の差があるのかも知っておこう。
3 入社後の職種コース変更制度
最近は多くの企業で、総合職⇔一般職、ないしは転勤のない総合職に準ずる職種へのコース変更が可能となってきている。長く働きたい、出産・育児後も働きたいという人にとってはありがたい制度だ。
4 フレックスタイムや時短勤務制度
こういった制度があれば柔軟な働き方が可能になる。出産・育児期間中は特に有用だが、自らの傷病や家族の介護などの突発的な事態にも対応できる。「限定正社員」という言葉が最近報道を賑わしているが、時短勤務制度は、これに対応するもの。
5 育休後の待遇や部署
育休後に職場復帰した際の待遇や部署異動はどうなっているのかも、できれば調べよう。なかなかデータ化されていないのだが、リサーチの仕方は存在する(次ページ参照)。
職種選びのポイント
職種については、女性の正社員を配慮した多くの制度がある。総合職以外では、転勤がなく、昇進がやや少ないとされる「地域総合職」が金融などを中心に定着している。転勤に加えて残業の量や結婚後の退職も考慮するのであれば、「一般職」を検討しよう。一般職の給与水準は総合職に比べると低いが、自らのキャリアビジョンや人生設計と擦り合せれば、ポジティブな意味での選択肢となりうる。職種については、各企業が特色を出そうと、いろいろな名称でコース設定をしている場合が多い。一般的な類型として「総合職」「地域総合職」「一般職」を紹介したが、それにあてはまらないコースももちろん存在する。その際は以下の3点を具体的にチェックしよう。
・正社員かそうでないか?
正社員と非正規社員とでは勤務時間、給与体系、給与水準、保険・年金、福利厚生などが異なる場合がほとんど。契約社員から 正社員登用制度がある場合も多いが、実際に多くの人が正社員になっているかを要確認。
・総合職に比較したメリットは?
転勤、勤務地、残業、仕事内容など。
・総合職と比較した際のデメリットは?
昇進、給与水準、給与体系など。
このようにしっかりと、メリット、デメリットを明確にし、主体的に自分に合った職種選択をしよう。
企業選び、職種選びについては、以下の厚労省が運営するサイトも参考になる。より深く知りたい人はチェックしてみてほしい。
●Pojitive Action(女性活躍推進のためのポータルサイト)
●「くるみん」取得企業一覧(くるみんは子育て推進企業として厚労省に認定を受けた企業が使用できる認定マーク)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/kijuntekigou/
●厚生労働省が「女性の能力発揮を促進するための積極的な取り組み」や「仕事と育児・介護と護との両立支援のための取り組み」を行って成果を上げ、他の模範となるような企業を表彰している。今まで表彰された企業の一覧を含むHP。
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/koyou/kintou/ryouritsu.html