業界研究  生命保険・損害保険

病気、事故、災害……「もしも」の時のリスクを補う

業界の動向

生命保険業界

生命保険業界は少子高齢化で市場規模の縮小が続き、特に死亡保障など主力商品の伸び悩みに苦しんでいる。各社は高齢者や女性向けの医療保険など、需要が見込める第3分野商品の銀行窓販を強化し、新規契約数を伸ばしているが、その多くは一時支払い終身保険や個人年金などの貯蓄性の強い商品。しかし、これらは生保会社にとって儲けが少なく、金利の動向などにも左右されやすい。そのため、大手各社は海外市場に目を向け、保険市場の拡大が期待される東南アジアやBRICsなどの新興国への進出を加速している。

 

損害保険業界

損害保険市場は、ここ10年ほど横ばい状態が続いている。若者の自動車離れによる新車販売台数の低迷や不況による住宅着工件数の減少で、主力の自動車保険と火災保険の販売が伸び悩んでいるためだ。厳しい経営状況を受けて業界では統合や合併などの大型再編が相次ぎ、2010年からはメガ損保3強時代に突入している。

 

2011年、2012年は東日本大震災やタイの洪水、米国のハリケーンなど相次ぐ自然災害による多額の保険金支払いで火災保険の採算が悪化し、各社とも苦しい状況に置かれた。しかし、2013年はアベノミクスによる株価上昇の影響で業績が回復。保険料の引き上げや新車販売台数の伸びによる販売増、事故を起こした人の保険料負担を重くする新しい保険料の仕組み導入などにより、自動車保険の収支も改善されている。

 

しかし、少子高齢化の進行を考えれば国内市場の成長は見込めず、直販型損保の台頭で顧客獲得競争も激しさを増している。そのため、3メガ損保など大手各社は海外の保険市場に活路を求め、東南アジアの新興国を中心に現地保険会社との提携やM&A(合併・買収)で事業の拡大を図っている。一方、国内では生保事業の拡大に力を入れ、さらなる再編も活発化している。

 

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