業界研究  医薬品・化粧品・トイレタリー

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業界トピックス

成長するバイオ医薬品市場

現在、医薬品各社が力を入れているのは、ガンやリウマチなどの治療に有効な「バイオ医薬品」の開発だ。バイオ医薬品は、遺伝子組み換えや細胞培養などのバイオテクノロジーを利用して作られる。従来の医薬品よりも研究開発費や生産コストが高く、高度な技術を求められるが、副作用が少なく高い効果の得られる医薬品として期待の分野だ。国内各社は高い技術力を持つバイオベンチャーの合併・買収でバイオ医薬品事業を強化し、先行する欧米企業の追撃を図っている。

 

ドラッグ・ラグ解消に向けた取り組み

新薬の治験や審査に長い期間を要する日本では、欧米に比べて、海外で開発・発売された新薬の承認に数年の遅れが生じている。この欧米との新薬承認の時間差から、海外で販売されている新薬が日本では販売されていない状態を「ドラッグ・ラグ」という。これにより、日本では欧米の患者より治療が遅れるケースが多発し、問題視されてきた。そのため、国は2007年よりドラッグ・ラグの解消に乗り出し、治験の早期開始や期間短縮、審査の迅速化、新薬の開発促進などを促す、さまざまな取り組みを実施。承認期間の短縮化が進んでいる。

 

化粧品のネット通販が急成長

近年は若年層から中高年層までの幅広い世代で肌をケアする意識が高まっており、機能性を高めたスキンケア商品に人気が集まっている。低価格帯ではロート製薬の「肌研(ハダラボ)」を筆頭に、1000円以下の低価格で優れた機能性を実現した商品が好調。高価格帯では富士フイルムの「アスタリフト」のように、ホワイトニングやアンチエイジングなどの高い機能を持ち、高付加価値の有用成分を配合した商品が支持されている。また、洗顔後のスキンケアを1アイテムで完了できるオールインワン化粧品も、お手入れの手軽さやお買い得感から需要を獲得。これまで主流だったドクターシーラボ「ドクターシーラボ アクアコラーゲンゲル」や新日本製薬「ラフィネ」などの通販ブランドから、ドラッグストアや量販店向けのセルフブランドへと広がりを見せている。

 

拡大する大人用紙おむつ市場

高齢化の進行にともない年々拡大を続ける大人用紙おむつ市場は、頭打ちの国内トイレタリー市場きっての有望分野だ。これまでは介護用の紙おむつが中心だったが、最近は外出機会の多い60〜70代の前期高齢者向けの尿もれ防止用パッドやパンツ型おむつの需要が増え、国内市場を牽引している。今後は、2020年までに年平均2%前後のペースで高齢者数が増大する見込みの中国、インドなど、海外での需要の増大も期待されている。

 

 


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