脚光を浴びる「グローバル人材」に乗り遅れるな!
「グローバル人材」がにわかに脚光を浴びている。これは大学生の就活にも少なからず影響を与えそうだ。この言葉がクローズアップされているのには、もちろんさまざまな社会情勢がかかわっているのだが、言葉だけが一人歩きして誤解を生んでいることも多く、不安を感じている学生も少なくない。そこで就職Gateでは、「グローバル人材」の本質や背景を探るとともに、今からでも、誰もがグローバル人材に近づいていける方法について考察してみた。
グローバル人材って何?
官民それぞれ「これからはグローバル人材の育成」ということで、この言葉に脚光が集まっているが、「グローバル人材」に関する定義は完全に定まっているものではない。政府がこれからの人材を育成するために設置したグローバル人材育成推進会議の「審議まとめ」(12年)によると、「グローバル人材」の3大要素は、(1)語学力・コミュニケーション能力、(2)主体性・積極性、チャレンジ精神、協調性・柔軟性、責任感・使命感、(3)異文化に対する理解と日本人としてのアイデンティティー……となっている。これが現時点での中立なグローバル人材の定義だろう。
この要素を噛み砕くと、
・少なくとも英語が堪能でコミュニケーション能力が高い
・異文化を理解し、受け入れる能力がある
・論理思考ができ、相手を説得する能力がある
・(これは国外に限定ではないが)事業推進する各種の能力がある
そして、これらの能力の結果として
「異文化や異なる価値観の中でコ・ワークでき、事業を推進できる能力のある人」
ということになる。
従来、言われてきた国際的な人材の要素では、異文化理解や個人としての事業推進力についてはあまり触れられず、語学力、コミュニケーション能力が取り上げられていたが、最新のグローバル人材の持つ能力要素では、異文化理解、論理思考、事業推進能力が加わった。それが特徴的な部分と言える。