筆記試験対策
小論文・作文対策は「習うより慣れる」ことが重要
小論文・作文は自己アピールの絶好の機会。志望企業がこのテストを課しているなら、対策は必須だ。特にマスコミでは政治や事件などについての意見を求める小論文出題がほとんど。時事をしっかり把握した上で、「自分だったらどうするか?」という当事者意識、問題意識が求められる。文章を書くことは難しいが、「慣れる」ことで必ず身につくので、諦めずにトライしてほしい。ここでは、小論文と作文の違いや対策法、頻出テーマを紹介しよう。
小論文・作文で重視されること
小論文・作文は、与えられたテーマについて、制限時間内に指定の文字数を守って論述するテスト。応募者の人柄や意見、論理的思考力、文章表現力、独創性、発想力、洞察力、問題意識、職務適性などを見るために行われる。
業務上、論理的思考力・文章表現力が不可欠なマスコミ業界では重要な選考材料とされる。また、他業界の中小企業でも、自社に合った人材を確保するために小論文・作文を課す企業は多い。業界・企業を問わず、小論文・作文は自己アピールのチャンスなのだ。
小論文と作文の違いとは?
小論文は、あるテーマに対して自分の考えを明らかにし、そう考える理由や根拠を述べて相手を説得する文章で、自分を間接的に表現するもの。作文は、自身の経験を通して考えたことや感じたことを述べて自分という人間を説明する文章で、直接的に自分を表すものだ。
一般に、企業が「小論文」としてテストを課す場合は社会情勢を問うテーマが多く、論理的思考力を見ることに重点が置かれる。「作文」としている場合は、これまでの人生経験をテーマとし、書き手の人柄や感性を知ることが目的であるケースが多い。
しかし実際のところ、小論文と作文で企業が問うテーマには共通するものもあり、両者の区別が明確でないことも多い。いずれにせよ、大事なのは「自分の考えをわかりやすく構成し、第三者に伝わるように文章化する」こと。どちらか判断がつかない場合は、「小論文」「作文」という言葉にこだわらず、7ページで紹介する基本構成の「3部構成」に沿って書くことをおすすめする。
小論文・作文は「習うより慣れろ」
小論文や作文には基本的なルールや書き方のコツ(構成方法。7ページ参照)がある。まず書き方の基本を知ろう。あとは毎回テーマを決めて、一定の時間内に文章を書く練習をすること。書いたものを周囲の人に読んでもらい、客観的な意見を聞くことも大事だ。また、小論文対策としては、新聞の社説を要約して文章の構成・内容・表現を学ぶことも効果的。文章力は一朝一夕で身につくものではないので、繰り返し書いて慣れることが重要だ。
小論文・作文でよく問われるテーマ
以下は、小論文・作文でよく問われるテーマ。本番で慌てることのないように、頻出テーマに沿って書く練習をしておこう。
【小論文】
・社会情勢……「少子高齢化」「地球環境問題」「地域医療」「今後の日本経済」「最近の新聞やニュ−スで感じたこと」など、近年の大きな社会問題。
・志望動機……「この会社でやりたいこと」「10年後の自分」「今後の抱負」など。
【作文】
・人生経験……「学生時代に力を入れたこと」「アルバイトでの社会経験」「これまでに挑戦したこと」「人生で一番頑張ったこと」など。
【小論文・作文共通】
・人生観・職業観・価値観……「最も尊敬する人」「私と仕事」「私の夢」「私のキャリアビジョン」「私にとって働くとは」「組織と個人」「社会人としての生き方」「私の好きな言葉」「日本の魅力」など。
・独創性・発想力………………「○○、○○、○○の3つのキーワードを使用し、800文字以内で論述」「○という文字(言葉)を使って論述」など。