1,2年生から始めればこんなに差がつく! 就活必勝セミナー
第6回 大企業に「ブラック」があるように 中小企業に「プラチナ」は眠っている
では、優秀な中小企業とはどんな会社なのだろう?
中小企業についてのリサーチで行き着いた3つの特徴をご紹介しよう。
1 オンリーワン型…すぐれた技術力などを背景に、ニッチ市場において、国内外で圧倒的なシェアやプレゼンスを持っている
テルモの痛くない針を開発した名物企業「岡野工業」、天体望遠鏡をはじめ光学機器で宇宙開発や医療に貢献している「三鷹光器」などはこのカテゴリー。携帯電話の小型カメラユニットの世界シェア70%という中小企業もある。
2 地域密着型…地元への貢献を主軸にやってきた地域一番企業がITの普及などで世界的な評価を得る会社に(工芸などの会社も多い)
山口でかまぼこ製造機を作っていた会社が「カニカマ」の世界的普及で押しも押されぬ世界的な評価を得ていたり、北海道で、地元漁師のために「自動イカ釣り機」を開発した会社が世界のトップシェアを持っていたり、興味深いことがたくさん。もちろん、高級バサミ、化粧用の刷毛、ヘアブラシなど、工芸的な分野において世界で一目も二目もおかれている企業も多数。
3 未来・ベンチャー型…国の戦略や規制緩和などで生まれた新たな産業分野で活躍
農業法人、NPO(じつはけっこう雇用に貢献しているし、今の学生の社会貢献志向にもあっている)、介護・福祉関係などもこれ。もともと公的な研究所の一部門が独立して企業になった例もある。
今まで中小企業の魅力について記述してきたが、もちろん良くないところも存在する。福利厚生や社内ルールが未整備だったり、1人の人が担当する業務領域が不明瞭だったり……だが、概して中小企業は「家族的」な職場の雰囲気を有していることが多いので、こういったことはキミ自身が先頭に立って進言し、実行すれば克服することができる。そういう柔軟性も中小企業の魅力の1つだ。
・新人でも責任感、緊張感をもって仕事をしたい人
・自分のアイデアや意見を形にしたいと思う人
・業務範囲を広くもち、多彩な経験をつみたいと思っている人
・自己成長を早くしたい人(1年で大企業の3年分の経験ができるとか……)
・自分のやったことで、会社を大きくし、社会に貢献したいと思っている人
・ 大きな集団より小さな集団で力を発揮する人
以上のどれかに該当する人は、就職の選択肢の中に中小企業を入れてみてもいいと思う。ただし、転職については中小企業に所属している人は不利と言われているので、自分のキャリアプランを考える場合、考慮しなくてはならない点だ。
中小企業についてもっと知りたい人は、経済産業省が運営している、中小企業や就職に関する情報のポータルサイト「DREAM-MATCH PROJECT」をチェックしてみよう。
……そして、中小企業の中から「宝」を見つけたいと思っている人は、経済産業省および中小企業庁のHPにアクセスして
「元気な日本のもの作り中小企業」(毎年300社程度選定。2006年〜)
「雇用創出企業」
のリストの詳細を調べること!
上場している大企業に「ブラック」があるのと同様に、中小企業の中にも「プラチナ」は存在する。自分の人生の選択肢として1〜2年生のうちから、中小企業を意識していると、人生の選択肢はさらに広がるだろう。
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